ピータ―ってダレ?
人柄は皮肉的なジョークを交えるユニークな方とでも言いましょう。
彼のミドルネームがタイガーだったのですが言われたときに”絶対嘘やん”と言って”じゃあお前はNozomi(のぞみ)じゃなくてNaomi(なおみ)な”と返されたのがきっかけで仲良くなりました。
デンマークではミドルネーム制が今は無いが彼の時代にはあったとの事です。
TG(ティーチャーズグループ)という共産系団体の結構な初期のメンバーです。
今はメンバーではないが、催し事や声がかかれば手伝うという関係性のようです。
※TGに関しての記事もいつか書けたらと思います。
ホームレスの支援活動は週に2回、コペンハーゲンで行っています。
活動の前日からスーパーを周り廃棄などの食料等をもらい、準備をします。4時頃から活動を始め10時ぐらいまでで、時には夜中になる事も。
また、冬場はとても寒いため寝袋や暖かなコーヒーなども配ります。
デンマークのホームレスの現状って?
彼曰くホームレスはデンマークの国全体で6000人ほどだとか。
(全人口は約578万人、外務省のHPより)
彼の話によると社会的弱者に対して無償で提供するパーナメントシェルターは在るようです。
30ほどの場所があり、そこに住んだり、泊まるためには券を持ち、並んで待たなければいけません。
が、20%は精神的問題などでパーナメントシェルターに住むことができず、ホームレスになってしまうのだとか。
グリーンランド人やデンマーク人もいるが外国人の占める割合も多く、特にサマータイムになるとルーマニア人のジプシーが増えます。
ジプシーである彼らは道でストリートパフォーマンスなども行うが盗みを働くこともしばしばあります。
そんな現状に対して新しい法律!?
上記のような状況に対して新しい法律ができました。
外国からのホームレスに対して物乞いを禁止する法律ができたとのことです。
(2017年9月27日当時)
これは店先などでホームレスが物乞いをするという苦情が沢山出たからだと彼は指摘していました。
この新しい法律により見つかったら国に強制送還され、1,2年は戻ってこれないとのことです。
ルーマニアってどんな国?
第二次世界大戦中、ルーマニアの1部はソ連に支配された経緯から元は共産党系の社会民主主義党が政権を担ってきた社会主義国でした。
要因は経済の低迷とされる民主革命後、グローバル化と自由主義経済に移行後更に貧富の格差が拡大した国の様です。
確かにルーマニア人の友人と話していても祖国には仕事がないから帰りたくないという言葉もちらほら。
デンマークのホームレスでルーマニア人が出てきたので調べてみましたが一番歴史背景が入ってきたのは早坂隆さんの”ルーマニア・マンホール生活者たちの記録”という本でした。
10年前の本で、ルポライターの方ですが、個人の体験ベースで国の背景等も書かれてて読みやすくて自由経済主義のひずみについて考えさせられます。
ピータ―が運営するリサイクルショップ
彼のショップの仕入れは
引き取り手のない遺品
身寄りのない人たちの遺品や家族が引き取らないものを引き取って販売しているリサイクルショップ。
コミュニティのネットワークを駆使して行っているビジネスでし。
警察とも仲が良いと言っていたのも覚えています。
そんな、彼のリサイクルショップですが、売り上げの一部を自身もケニアでのプロジェクトに携わった経験からケニアの教育事業に寄付しています。
終わりに
京都市のホームレス支援施設の建設について色々と物議が醸し出されている今朝のニュースの最後で
ニュースのコメンテーターが「税金を納める老人ホームなどに入るために積み立てなどをしている人たちはどうなるのか。」
「(税金を払わずに)こちらに流れる方がいいと思ってしまう人もいるのではないか。」
という発言をしていました。
なんだか色々と複雑な問題だなぁと思うのと同時に
”数年前2,3人のホームレスが凍死する事件があった。
しかも沢山の人が行き来する歩行者天国で。
デンマークはとても豊かな国だが、他人に興味を示さない態度がとても悲しかった。”
というピーターの言葉をなぜか思い出さずにはいられませんでした。
ピータ―との活動の記事はこちら↓↓
ピーターさんのお言葉、大変心に刺さります。幸せの国、デンマークでもホームレス、弱者への無関心があるのですね。デンマークで働いたご経験があるとのことで、外国人の私たちが現地でお仕事を探すことについて質問です。私は、デンマークの大学院で、社会福祉とソーシャルワークを専攻しています。卒業後は現地で働きたいと思っていますが、(デンマーク語が不自由、ビザ当システム上)社会的弱者である私たち日本人が、現地で職を探すためのアドバイスを頂けますでしょうか。当記事を読んで、すでに世界一と言われている社会福祉にも改善点がたくさんあると思いました。ですが、外国人である自身がホームレスに陥らずに、職を得ることは難しいと感じています。
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こんにちは
コメントありがとうございます。
日本もそうなのですが、ビザスポンサーをするメリットが雇用側にあれば現地語を話さない外国人出してくれます。ワーキングホリデービザ申請の年齢が大丈夫であれば、ワーホリで滞在して、ビザ期限終了間際に交渉してみるのはいかがでしょうか。労働環境は職場次第だとは思いますし、過度にメディアを信用しない方がいいかもしれません。デンマーク人でも残業している友人はいました。(長期の夏休みはもらってはいたみたいですが、日本のイメージには苦笑いでした笑)
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